auショップの顧客アンケート誘導から、今後のマーケティング方式の変貌を予測する

こんにちは。ちゃぼP(@chabo0429)です。

今日、とあるauショップがこんなビラを来店した顧客へ配布したということで、Twitterで炎上しているというニュースを目にしました、

どう思いますか?

って聞くまでもないですねえ。というかちょっと考えればどうなるかわかりそうなものだけど・・・

「アンケートを取って顧客の意見を聞く」というのはマーケティングの王道だけど・・

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アンケートを取って直接ユーザーの意見を聞き、それに対して対応するというやり方は、いわゆるマーケティングの王道で、かなり昔からやられている方法ですね。

例えば、飲食店のテーブルにおいてある「アナタの意見を聞かせてください!必ず当社の社長にお届けします!」みたいな、目安箱的なものって、かなり昔からありましたが、あれも同じやり方です。

 

でも、今回のように数字欲しさにこんなことをやってしまうのは、つまりそれは「親方」からの強いプレッシャーで周りが見えなくなり、「来月の数字が悪かったら、オタクの店、ペナルティーでiPhoneの割当減らすから!」・・と言ったかどうかは不明ですが(笑)相当キツイプレッシャーがあったんじゃないかと推測します。

あまりご存知でない方がいるかもしれませんので、念のために補足しておきますと、いわゆるケータイのキャリアショップ(ドコモショップとかauショップとか)って、キャリア直営のお店ではありません。

いわゆる契約代理店なので、コンビニのフランチャイズ方式に似ているかもしれませんね。だから「KDDIから怒られちゃう」なんて言葉を書いてしまったんでしょうね。

 

直営店なら、おそらくこんな事はしないでしょう。その場合は店長はキャリアの社員になるでしょうから、バレたら左遷されちゃいますしね。

ただ、全国にあまたあるショップを直営するには膨大なコストも手間もかかりますから、こういった方式にしているんでしょうが、こういうやり方が今後の製品、サービスの小売にそぐわなくなる可能性があるんじゃないかと思っています。

そもそも、ネットが発達して、製品はAmazonで買ったほうが安くなる場合もありますし、サービスだってネットで申し込みすれば店舗に足を運ばなくてイイわけですし、わからないことがあったら「チャット」でサポートに連絡すればすべて問題解決ですしね。

マーケティング方式が変わっていく予感

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これからのマーケティングは、提供した製品やサービスを享受した人たち(ユーザー)から直接声を聞くのではなくて、その行動パターンから、満足したのか、不満だったのかを拾ってゆく方法で自社の提供する製品・サービスの価値を図っていく方法に移行していくのではないかと個人的には思っています。

消費者の行動パターンは複雑になり、人による趣向も多様化して、従来の方法ではなかなか画一的な条件のもとに定量化された数値を集めにくくなってきているのが実態です。

昨今話題のIoTを使った情報収集や、スマホの位置情報、電子決済などの情報がこれら新しいマーケティングの情報源となって、ますます私達の生活が見えない何かに監視されるようでちょっと不愉快なこともありますが・・・

新幹線の座席は窓側が良いのか、それとも通路側がいいのか、という考察

こんにちは。ちゃぼP(@chabo0429)です。

突然ですが、皆さんは新幹線や特急に乗ることはありますか?

ワタシは主にクライアントさんが東京である場合が多いので、それなりに東京への出張があります。

 

いまさら言うまでもないですが、福井は田舎でございまして、未だ新幹線が開通しておりません。

数年後、東京オリンピックの少しあとくらいに、現在金沢まで開通している北陸新幹線が福井まで乗り入れてくる予定ではありますが、現時点で東京に行くには在来線(北陸線)の特急で米原まで出て、東海道新幹線のひかりに乗り継ぐ方法が福井では一般的です。

同じように金沢まで出てから北陸新幹線に乗り継ぐ方法もありますが、北陸新幹線はトンネルが多く、ケイタイの電波が届かない区間が多いのです。

 

別にプライベートでしたらそれでもまあいいのですが、仕事で移動している時は結構頻繁に電話がかかってきたりします。

繋がらないのであれば最初から繋がらなければいいのに、着信して通話を開始した途端に切れてしまったり、かけなおしてもなかなか繋がらないということが常でして、これ以上のストレスはありません。

料金もちょっとだけ金沢周りの方が高いので、仕事では専ら米原周りを使います。東海道新幹線はトンネルに入っても電波が切れることがありません。さすがニッポンの大動脈、設備投資にかけている額が違うんでしょう(笑)

 

そんな新幹線、座席を指定するときにいつも迷うことがあります。それは・・・

「指定する席を窓側にするのか、通路側にするのか」

ということです。

「窓側」の利点

旅

ワタシはだいたい窓側を取るんです。座席。

なぜならやっぱり「景色を楽しみたいから」。でも夜の電車なら別に見るものもありませんし、窓側じゃなくても良いんですよね。

それに、乗車時間が2時間を超えますので、ずっと席に座ったままということはありません。トイレにも行きたくなります。

 

ところが、隣の通路側の座席に座っている人がいる場合、これとっても気を遣います。

東海道新幹線はビジネス客が多いため、仕事をしている人も多いのですが、だいたい仕事をしている人はテーブルを倒して、ノートパソコンを広げている人が多いのです。

いや、悪いわけではないんですよ。新幹線の中はある意味落ち着いて仕事ができる空間でもありますから。

でもやっぱり気を遣いますよね。仕事の邪魔しちゃ悪いし、でもトイレには行きたいし。

だから、「スミマセン」と声をかけてテーブルを上げてもらいます。仕事している人はだいたい快く応じてくれます。トイレから帰ってきたらもう一回同じことをしなきゃいけないので、なんか申し訳なくなってしまいますが。

 

で、もっと困るのが「寝ちゃってる人」

先日隣に座っていたサラリーマンは思いっきり足を投げ出して熟睡してしまっていました。しかもテーブルを倒して。これはもう、どうやっても跨いで通ることは不可能。

仕方なく、ちょっと大きめの声で「スミマセン!」と言って通してもらうんですが、用を足して戻ってきてもまた熟睡(笑)

コレにはちょっと参りますね。ま、お仕事でお疲れなんだと思いますから仕方ないんでしょうけど、「そういう人こそ窓側なんじゃないの?」ってちょっと思います。

もしかすると窓側がいっぱいだったのかもしれませんけど、なにかJRさんももう少し対策考えてくれないかな?きっと同じことを思っている人は多いハズ!?

「通路側」の利点

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通路側になれば自分の生理行動で他人に気を遣う必要はなくなります。その点はかなり気楽です。

景色もまあ、別に興味がなければ見えなくても困りませんし。

ただ、やっぱりちょっと制約があって、普通車ですと電源コンセントが使えないんです。

グリーン車ですと各座席に電源コンセントがあるのですが、当然そんな贅沢を会社が許してくれるはずもなく、スマホやノートパソコンを調子に乗って使っているとバッテリー切れを起こし、「充電したくても出来ない」という状況に。

ま、モバイルバッテリーで急場は凌げるかも、ですが、コレって結構大きなデメリットですよね。

で結局どこの座席が一番いいの?

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ワタシなりに考えてみたんですけど、「一番良い」席というのは、「車両の進行方向一番前の通路側」なんじゃないかと思います。

良い席というのはあくまでも「他人に余計な気を使わずに済み、且つデメリットの少ない」という視点で考えた場合です。景色重視、快適さ重視ならまた答えは変わるでしょう。

なぜ「一番前の通路側」なのか。

 

実は新幹線の一番前と一番後ろの各一列はちょうどデッキと客室を仕切る壁の部分にテーブルとコンセントが設置されているのです。

ですから、横一列の5席分のコンセントがあります。ですから通路側に座っていてもコンセントはしっかり使えます。

しかも車両中間部の座席に比べちょっとスペースが広く取ってあって、足元もゆったり出来ます。

スペースが広いですから、テーブルをたためば窓側の人がトイレに立つときもそれほど気を使わずに通すことが出来るという塩梅です。

ね?いい事ずくめでしょ?(笑)

 

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「じゃあ、後ろ側でもいいじゃん!」って思ったアナタ。

一番後ろの席は、自分の後ろが居ませんから、リクライニングも気兼ねなく目一杯倒せますし、たしかに良いことはあります。コンセントも座席の後ろになってしまいますが、コードを伸ばせば充分に届きます。

 

ですが、最近の新幹線は外国からの旅行者が多いのです。

彼らは巨大なスーツケースをその一番後ろの座席と壁の間に置いて自分の座席に移動します。当然網棚には入らない大きさなので、ほかに置くスペースがなく、仕方なくそうしているのだと思いますが、そのおかげでリクライニングがほとんど倒せないケースがあるのです。

そうなるともう、2時間直角に近い座席に座って過ごすことになって、気分もゲンナリ。寝ることも儘なりません。これはかなり苦痛です。

なので、お客さんの数が多いのは分かるんですが、JR東海さんももう少しきめ細やかなサービスに気を配って欲しいなとちょっと思ってしまいます。関西空港などに向かう特急列車などには「スーツケース用スペース」を設けられた車両もありますしね。

 

というわけで、今回はJRさんへの一ビジネスマン(兼素人ブロガー)からのお願いでした〜

集中して作業する時、あなたは音楽派?それとも無音派?

最近、ワタシは読書にハマっている。

通勤は電車かバスを使うが、椅子に腰掛けることができれば、必ずと言っていいほど本を開いている。

iPadでもKindleでもない、昔ながらの単行本だ。

 

敢えて天の邪鬼に「流行りと向こうを張ってるだけ」と言われるかもしれないし、「ハイテクとの決別か?」なんて声も聞こえてきそうだが、決してそんなことはない。普段iPhoneを持ち歩いているし、相変わらずMacBoookは每日使っている。ただなんというか、読書をする際の文字がスクリーンの向こうから照らされている感覚というのは、目が疲れて仕方ない。

ま、ワタシはタブレット端末を所有していないというのも理由の一つにあろう。だがちょっと前は8インチ程度のタブレットは持っていた。だが最初こそ手軽にネットが大画面で楽しめて便利だと每日使い込んでいたが、じきに飽きてしまった。

何故か、「iPhoneで充分」と思ってしまった。うーん、何故かはわからない。

dokusho

本格的な秋を前に、一人「読書の秋」という趣だが、そんな読書の時間はできるだけ集中して本を読みたい。こんなワタシも学生時代は、集中しすぎて電車を乗り過ごした経験も、ある。

だが、「集中する」という時間はなかなか得にくいものだ。今こうやってブログを書いている時間はとても集中しているが、これがBGMのかかる喫茶店だったりすると何故か集中できない。

集中したい時、ワタシは「無音派」

人間は多かれ少なかれ、集中したい時には「音」が密接に関係したりする。

「音楽が鳴っていないと集中できない」という人もいるだろうし、ワタシのように「無音じゃないと集中できない」という人もいると思う。

その違いは何なのか、ワタシは脳科学者ではないからわからないが、例えば電車に乗って読書をするときは、普段音楽やラジオを聴いているBluetoothイヤホンの電源は切ってしまう。

 

今、この時間も無音の部屋で記事を書いている。モーツァルトのヴァイオリンコンツェルトでも聴きながら書いたほうが捗るんじゃないかと思って試してみたが、全然ダメだった!

そういえば車の運転中もほとんど音楽を聴かない。好きな車の運転に集中したいし、助手席から話しかけられても、どうやらワタシはいつも人の話を聞いていないらしい。

集中しないと深い理解を得られない

だれしも学生時代に分厚い教科書や参考書を前に、適当に読み飛ばして「読んだ」と宣言した事はあるだろう。

読書に限らず、そもそも興味がないものに自分の意識を及ぼすのは苦痛だ。そんな対象は集中するなどということにそもそも向いていない。

だが、集中しなければ「深い理解」「感動」を得られないのもまた事実。一旦興味を持ってしまえば、本一冊で人は泣けるし、嫌なことも忘れる事ができる。

メディアの形は人それぞれ、読書なら単行本でもiPadでもなんでもいいし、興味の対象も人それぞれ。そして集中の仕方も様々だ。

 

大事なのは「集中する」ということだ。自分の周りにあるものや出来事を、時間を効率的に使おうと「並列処理」することは、一見合理的に見えるが、印象に残らない。

実は面白いものや素晴らしいと思えるものはきっと身の回りにたくさんあって、普段漫然と眺めているものでも、集中してみれば見えていなかったものが見えてくるかもしれない。

合理的なモノ、生活の仕方だけに捕らわれずに、なにかに集中して、脳を「シングルタスク化」することも、人の精神状態を健康に保つために必要なのではないだろうか。

【連載】燃ゆる夏(終)〜Close to You

最終章 遙かなる影

永遠のスタンダードナンバー、カーペンターズ。

今は亡き、カレンの歌う「Close to You」は、「あなたのそばに」という意味だ。

大好きなMacBook、大好きな音楽、そして大好きな写真。

愛する者達が、そばに居て欲しいと思うのは、私のエゴだろうか。

 

静やかな心の泉に一つだけ投げ入れられた小さな石。

それが波紋となって広がってゆくように、私の心に新しく「大好きなモノ」が滑りこむ。

 

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最初に投げ入れた小石が、水面に波紋を広げてゆくのだった。

 

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そこには紛れも無く、新しく我が家に迎え入れられた「愛すべきモノ」が居たのだった。

 

 

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キャノン「EOS 80D」。それは流礼なデザインで美しく、それでいてオトコっぽいカメラだ。

 

 

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赤いストラップが最新の叡智によって作られた80Dを主張する。

 

 

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まるで天を見上げて一人で被写体がやってくるのを待っているかのようだ。

 

 

こうして、私は晴れてキャノンのユーザーとなった。

 

 

このカメラで最初に撮影したフォトグラフは特別な日に撮影した。

 

 

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エビローグ

静かに80Dをデスクの上に置く。

このカメラで何を撮ろう。そして何を伝えよう。

私の好奇心は今日からそんな気持ちを新たにしたのだった。

 

Close to You.

あなたのそばに。

Canon EOS 80Dがそう私に話しかけてくれていると、信じよう。

 

あとがき。

これにて連載「燃ゆる夏」は完結である。

次回以降はこの80Dを使った写真をできるだけ多くお伝えしたい。

長い間、付き合っていただいて、ありがとう。そして、「あなたのそばに」居てくれる愛するモノが皆さんの手のひらに舞い降りることを、遠き福井の地より願って。

(完)

【連載】燃ゆる夏(4)〜分岐点

第四章 忍びよる足音

東京から約三時間半。

新幹線と在来特急を乗り継いで福井までたどり着くと時間はすでに9時を過ぎ、駅前の人通りもまばらになっていた。

駐車場に停めておいた車に荷物を積み込み、自宅へと帰還する。

本来なら落ち着くはずの我が家も、何か忙忙として落ち着かない。

 

原因はわかっている。

今日、店頭で触れたアイツだ。

あの、シャッターボタンを押した瞬間に合焦する衝撃的なオートフォーカスと、私の手にしっくりと馴染み、まるで音楽のように心地よいシャッター音を奏でるアイツ。

東京から戻ったばかりの愛機D5500を前に置き、これまでD5500で撮影してきた写真たちを眺めた。

 

昨年末に盛岡のブログ仲間「部長」から勧められて購入したNikon D5500は、約半年という短い時間のなかで、たくさんの瞬間を切り取ってきた。

冬の福井、打ち上がる花火、穏やかで広やかな海、そこで穫れる海の幸。

どれも貴重で美しく、素晴らしい瞬間ばかりだった。

 

思えば、ファインダーの小さな窓は、普段見えない世界を覗くための窓だったのかもしれない。

ある一点にのみ焦点が合い、四角く切り取られた世界は、普段意識することのない幾つもの表情で溢れている。

そんな「窓」の中に広がる風景を見た瞬間に、「この瞬間を記録したい」という気持ちが私を支配する。

 

ガジェットの写真もグルメの写真も、人や風景もすべてそんな気持ちのアウトプットでしかないのだ。

だから、とても小型で高性能なD5500で何の不満もなかったが、あの衝撃的な80Dの挙動は未来を感じさせるのに充分だった。

 

「あのカメラで、たくさんの瞬間を記録したい・・・」

福井に戻って普通に仕事をする每日に戻ってからというもの、日に日にその思いは募っていった。

 

D5500と共に来た道。

暑い夏の盛りに突然現れた道の分岐点が、今にも手の届きそうなところで陽炎に揺れている。

 

心のなかで踏ん切りをつけるようにして、私は決心した。

新しい、「窓」を覗くために。

次回予告

通常別のメーカーの一眼レフに乗り換えるということは、レンズもすべて刷新することを意味する。

だから、それほど簡単な話ではないはずだ。

だが、心の歯車に挟まったD5500への思いを振り切るようにして、一気呵成に事態は動く。

新たな出会いと別れを予感させる梅雨の終わり。

彼は新たな道を選択するのか?

ちゃぼPが出した答えとは?

蝉時雨舞う真夏に起きたノンフィクション「燃ゆる夏」の次回最終回に乞うご期待!

【連載】燃ゆる夏(3)〜心変わり

第三章 衝撃と動揺

一番奥の島は、見慣れた一眼レフのコーナーである。

昔から高級カメラといえば一眼レフだった。中学の頃に初めて一眼レフ機を手にしてから、思えばいろいろな場所に撮影しに行ったものだ。近所の公園、踏切で鉄道写真、小江戸川越の街並み。どれも懐かしい思い出だ。

そんな一眼レフも、成人してからしばらく遠ざかっていたが、ブログをキッカケに今ではニコンD5500を手にしてすっかりカメラ熱がぶり返しつつある。

 

ファインダーを覗いた時の「写真を撮るぞ!」という高揚感、オートフォーカスがピントを素早く合わせてミラーアップする、あのメカメカしいシャッター音。やっぱりこれらはデジタルになった現代でも、どれも一眼レフには敵わない。

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まず目に飛び込んできたのが、ボディーだけでも15万もする高級機。左の6Dはフルサイズ一眼というもので、センサーサイズが大きく、大きなポスターなどの写真を撮影するときに素晴らしい画質を発揮できるらしい。

右側の7D Mark2は、それより小さな「APS-C」というセンサーを搭載するが、このクラスでのキャノンのフラッグシップモデルで、秒間10コマの連続撮影が可能とのこと。

どちらも凄そうなカメラではあるが、自分の用途にはあまり適していないせいか、それほど興味が沸かない。「ああ、凄いカメラだな」と思いながらも、私はカメラを手にすることもなく素通りしてしまった。

 

ここで引き返せばよかった。そうすれば何事も無く私は福井に帰ることが出来たのだ。

運命の糸に引き寄せられるように、私が向かった先には、コイツがいた。

 

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EOS 80D。今年3月に発売された70Dの後継機だ。

70Dは部長も使っているカメラだ。外見上はあまり変わっているようには見えないが・・・

どれ、ちょっと触ってみようか。

 

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ん?D5500よりゴツいけど、なんかカッコいいぞ。

 

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!!!

なんて早いAFなんだ!

シャッターボタンを半押しした瞬間にピントが合っているじゃないか!

しかもシャッター音も「カチャッ」という感じで雑音が無く、すごく小気味いい。

しかもD5500のファインダーを覗いている時に思っていた、視野率の狭さ(D5500は95%)がコレでは100%。つまりファイダーに写っている画角そのまま写真で記録されるというではないか。

 

「マジか・・・」

 

私は一言そう呟き、カメラをショーケースに戻した。

D5500でも素晴らしい絵が撮れる。それは間違いない。間違いないが、この80Dでは、不満に思っていたことがすべて払拭されているように思えた。

 

これはいけない。

まるで何かから逃れるように雑沓の中に紛れ込み、駅へとまっしぐらに歩いた。

80Dへの未練のように、照りつける太陽が創りだす私の影が、後方へと伸びながら。

次回予告

ミラーレス機への興味は、思いもよらないEOS 80Dというキャノン一眼レフへのシフトし、それを触った瞬間にひどく動揺したちゃぼP。

果たしてD5500の運命は?そしてEOS 80Dへの思いは断ち切れるのか?

次回の「燃ゆる夏」は、福井に戻ったちゃぼPに襲いかかる運命の物語。

更新を静かに待て!

【連載】燃ゆる夏(2)〜ニコンとキャノンの間で

第二章 誘引作用

そこはちょっとした楽園であった。

私の大好きなカメラたちが、肩を寄せ合うようにして所狭しと並んでいる。

一番手前には流行のミラーレスカメラたち。それらはビックリするくらい小さく、それでいて一眼レフカメラと同じくらい素晴らしい写真が撮影できる。

電子ビューファインダーを覗きながら、私の心は大きく揺れ動く。

 

キャノン、ニコン、シグマ、パナソニック・・・

店頭で触っているだけでは操作感の違いくらいしか正直わからないが、ミラーレス一眼の大きさは正直いって大きな魅力だ。

そういえば部長スタッフ(というかプロデューサー)たけPは、デジタル一眼のEOS Kiss X7を売却して、ミラーレス一眼のEOS M3を購入したという。

http://nabi1080.com/camera/eos/55063

そしてプロカメラマンのカメ仙人。

http://nabi1080.com/camera/eos/54987

プロのカメラマンですら、M3を購入している。確かに、それくらいの魅力がこのカメラにはある。

私は一眼レフを買う前は、ずっとキャノンのコンパクトデジカメIXYシリーズを使っていた。だから、操作感はおそらくソレに近いし、他にもカシオとかパナソニックのコンデジも使ったが、いまいち操作感がしっくりこず、結局IXYに戻った記憶がある。

そんなカメラのミラーレス版だ。しかもチルト式の液晶モニタ、ストロボ内蔵、外付けにはなるが電子ビューファインダーにも対応している。

そして、キャノンのデジタル一眼用のレンズを持っていると、マウントアダプターというものを使えばレンズ資産はそのまま利用できるらしい。普通の使い方であれば、軽いカメラのほうが機動力に優れていることは明らかだ。

 

手元にあるレンズはそのままに、本体が小さくなって気軽に持っていけるようになる。これだけで買い換える価値はある。

私の心は再び大いに揺れた。ただ、冷静に考えると、ニコン党の私にはキャノンのEFマウントのレンズ資産はない。同じミラーレス一眼なら、「ニコン1」を購入するのが自然だ。

だが、私の所有するNikon D5500は、一眼レフでありながら驚くほど小型であり、ミラーレス程ではないが充分に軽量だ。

Nikon D5500を使って2ヶ月。軽い、コンパクトなデジタル一眼カメラの真実

そう考えると、小型で軽量なD5500から、同じニコンのニコン1に変更することは果たして賢明な選択なのか?

ニコン売り場に立たずんだ私は、しばし考えこんでしまった。

D5500と純正ニッコールレンズ、それと純正マクロ40mm。カメラは下取りに出すとしても、これらのレンズをニコン1に装着して持ち歩くのはちょっと現実的ではない気がした。あまりメリットが感じられないと思った。

 

もう一度キャノンコーナーに足を伸ばし、ミラーレスのM3を手にとって見る。

「わたしにもしキャノンのEFマウントのレンズがあったなら・・・」

私は静かにカメラを売り場に戻して、一つ向こうの島にあるコーナーに向かった。

 

そして・・・

 

そこには、私を待ち受けるためにデイスプレイされた、スターたちが待ち受けていたのである。

次回予告

ミラーレスカメラに大きく引き寄せられてゆくちゃぼP。

そこには驚くほど完成度の高い、コンパクトで魅力的なカメラが並んでいる。

ニコン党な私は、手元にあるD5500を肩にかけたまま、なかなか踏ん切りがつかず、他のいいアイデアも浮かばないまま、カメラコーナー一番奥に足を運んで衝撃の体験をすることになる。

次回の「燃ゆる夏」は、その体験が私の未来を大きく変えてゆくことになる物語になる。

更新を静かに待て!

【連載】燃ゆる夏(1)〜遠く離れた故郷で

序章

燦々と降り注ぐ夏の陽射しを避けるように歩く。

ここは東京杉並。私は母の三回忌の墓参に来ている。

昔、「思えば遠くへ来たもんだ」というフォークソングがあったけれど、時は止め処なく流れ、まるで子供の頃から見慣れた風景だけが置き去られているかのようだ。

私は供えの花と水桶を抱えて、寺の間貫通りを歩き、墓前に花を手向ける。

 

昼下がりの平和な風景と、昔を振り返るには充分な時間。

墓碑に向かって手を合わせ、静かに頭を垂れるだけで様々な思い出が頭のなかを駆け巡る。

ふと現実に戻り、踵を返した私は、元来た道を歩き始める。

 

「福井へ帰ろう」

 

2016年夏。ジリジリと刺すような陽射しを手土産に、このまま私は静かに東京を去るつもりだ。

遠くで幽かに轟く雷鳴が鳴っている。こんな暑い日はカミナリ雲が出来やすい。そんなことを考えながらぼんやりと歩き続ける。

それが嵐の前兆であるとも知らずに。

第一章 雑沓と喧騒

昨夜は気心知れた古い友人と食事をして随分と盛り上がった。

エビも美味しかったし、とにかく話が尽きない。話題も昔のまま。やっぱり古い友人というのはいいものだ。

Arrived at TOKYO. レッドロブスターの黄金焼きを食す

翌朝、朝ごはんを食べ、寺に出向き、法事と墓参を済ませたら福井に帰るはずだった。

旧友にも会えたし、福井ではなかなか食べられないものも頂いた。

 

だが、嫁さんがショッピングをしたいという。寺のある高円寺というところに近い繁華街といえば、吉祥寺だ。実は私の実家はこの吉祥寺だった。最近では「若者の住みたい街ランキング」の1位2位あたりに張り付いているほど人気の街。

昔はホント、下町っぽい雰囲気でオシャレな街とは無縁だったような気がするが、確かに駅前の様相も一変し、随分とオシャレになった。

私は特に買いたいものはないので、どうしようかな、と思っていたら、数年前に大きな電器店がオープンしていることに気づいた。

 

「暇つぶしになにか面白いものがないか覗いてみよう」

 

そんな軽い気持ちでそこから私は単独行。真新しい駅ビルを出ると、駅前は活気に溢れている。

そうか、今日は日曜日だ。喧騒と雑沓をすり抜けるようにして私は電器店に向かった。

 

 

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歩いて数分で到着したここも、すごい人で溢れている。

さて何を見ようか。1階はスマホコーナーで、エスカレーターを上った2階がカメラコーナー。そういえば私がNikon D5500を手にしてからもう半年が経過する。

ブログを始めてまさか一眼レフデジカメを手に写真を撮るなんてことになるとは思ってもみなかったが、それなりにいろいろな写真を撮影し、写真を撮ることの楽しさが日に日に増した。

 

最近じゃあ、ミラーレス一眼という、ファインダーを取り除いたちょっとコンパクトなカメラが人気。確かに一眼レフカメラは大きいし重い。常に持ち歩くにはちょっと躊躇うサイズだ。

D5500も一眼レフカメラの中では最軽量クラスだと思うが、ミラーレスはどんな感じだろう。

そんなことを漠然と考えながら、エスカレーターを外れて2階の売り場へと進んでいくのだった。

次回予告

真夏に郷里へ帰省したちゃぼPが向かった先は、大きな電器店。

すっかり写真を撮ることに魅了され、たくさんのカメラが並ぶ売り場へと誘われるように消えてゆくちゃぼP。

騒々しい店内に於いて、静かに何かが動き始める気配がそこにはあった。

次回、ちゃぼPが居並ぶ錚々たるカメラたちに翻弄されてゆくことになる。

新連載シリーズ「燃ゆる夏」の更新を静かに待て!

【連載】MacBook 12インチの運命(終)〜Anker PowerCore+ 20100 vs RAVPower 20100mAh

Anker PowerCore+ 20100。

MacBook 12インチにエネルギーを供給するモバイルバッテリーとして、その存在は絶対的なはずだった。

全ては、MacBook 12インチのために

MacBook 12インチは本当に素晴らしいモバイルコンピューターだ。

美しい画面も、薄型のキーボードも、スタイリッシュなフォルムも、何もかもが美しさに溢れ、かつ機能的。

何よりこのサイズ感は絶妙で、ちょっと腰を下ろすベンチさえあれば、コイツを膝の上に乗せて使うことができるし、モバイルルーターがあれば、どこにいたってインターネットにつながる。

 

本当に文字通り相棒のような存在のスペースグレイのMacBook 12インチ。

そんな大事な存在だから、いつでもどんな時でもバッテリーを気にしなくても済むように、モバイルバッテリーには拘ってきたつもりだ。

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精悍な容姿を持ったこのバッテリーは、3A充電というハイパワーな出力を保ちながら、我が愛機をしっかり充電し続けることができる。

【連載】MacBook 12インチの運命(4)〜Anker PowerCore+20100が衝撃の事実を告げる

 

ところが運命のいたずらというものは、実に気まぐれに訪れるものである。

同じ容量、3A充電可能でありながら、バッテリーを急速充電できるQuickCharge機能がつき、しかも100g近くも軽量なバッテリーが忽然と目の前に現れたのだ。

【連載】MacBook 12インチの運命(5)〜徹底比較!Ankerにライバル出現!RAVPower モバイルバッテリー 20100mAh

このバッテリー、一般的なUSBポートも二つ搭載されているが、何と3Aで充電可能なポートは「USB-C」のみ。

私は、「ひらくPCバッグmini」に高耐久ナイロンのUSB-Cケーブルが入っていることをふと思い出した。

【連載】MacBook 12インチの運命(1)〜Aukey USB-Cケーブルが扉を開ける

そうだ。この連載の第一回でレビューしたAukeyのケーブル。これがあれば、USB-C同士の充電だって簡単なのだ。

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私は、この端子の一方を、MacBook 12インチのUSB-Cポートに差し込み、MacBookの電池残量が減るのを静かに待ったのだった。

王者の貫禄

東の空が明るくなり始めた頃、MacBookの電池残量は5%を指し示した。

私は、繋がれずにそのままになっていたUSB-Cケーブルのもう一端をAnker PowerCore+ 20100に繋いだ。

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今回充電の環境をできるだけ同じにするために、私が常用しているアプリをいくつか立ち上げたままで、充電の速度を確かめることにした。

起動した主なアプリは、

  • Chrome(タブを3枚、うち1枚はGoogle Analytics)
  • メール
  • Messenger
  • LINE
  • Tweetbot
  • アクティビティモニター

の6つ。省電力設定は解除し、スクリーンセーバーはオフ。画面もスリープに入らないように、常時点灯の状態に設定してある。

しばらくすると、MacBookの画面に表示されたアクティビティモニターが充電を検知すると同時に、満充電までの残り時間を表示した。

ActivityMonitor01

満充電まで7時間21分。バッテリーを消費しながらの充電だから、このバッテリーのみでは満充電まではできないことはわかっている。

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私はストップウォッチを起動して、このままひたすらバッテリーからMacBookへエネルギーがすっかり注ぎ込まれるのを待った。

 

数時間後。

バッテリーの残量LEDが一つになり、間もなく点滅に変わる。

その瞬間のアクティビティログはこのような状態を示していた。

ActivityMonitor02

充電残量は76%である。5%から76%まで充電できたということは、実質71%分の充電が行われたことになる。

そして、

Charge_MobileBattery04

それにかかった時間は4時間16分。すでに窓の外の太陽は、山の稜線を大きく超えていた。

4時間とちょっとの時間で約70%の充電。半ば予想できていたが、これは大きな金字塔だ。

モバイルバッテリーの王者のプライドである。

挑戦者、全力の戦い

リングの反対側から現れた挑戦者。そのバッテリーの名は「RAVPower モバイルバッテリー 20100mAh」と言った。

日を改めて、同じようにMacBookに繋いだケーブルを、電池残量5%の状態で今度はRAVPower モバイルバッテリー 20100mAhに繋いだ。

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前回と同じく、アプリを起動して、充電を開始。アクティビティモニターにはこんな数字が表示されていた。

ActivityMonitor05

満充電までの時間は6時間15分。なんと先ほどの時間よりも1時間以上も短い

Charge_MobileBattery01

ストップウィッチをスタートさせてはみたものの、その数字に半信半疑になりながら、私は静かに「その時」を待った。

今日の福井の窓の外は梅雨時期らしい雨にがシトシト降っていた。

 

数時間後。

バッテリーのLEDが点滅を始めた。

ActivityMonitor03

なんと、80%まで充電できている!

私はストップウォッチを急いで停止させて、表示を見た。

Charge_MobileBattery02

3時間53分。驚きだった。

Ankerの時は4時間16分であったものが、RAVPowerだと3時間53分である。約20分の時間短縮である。

ちなみにアクティビティモニターを並べてみると、

ActivityMonitor04

上がAnker PowerCore+20100の充電状態を示すグラフ。わずかではあるが、途中から終盤にかけて出力が徐々に弱くなってゆくのがわかる。

一方のRAVPower モバイルバッテリー 20100mAhの方がというと、

ActivityMonitor06

このように、途中から出力が弱くなることは全くなく、安定して高出力を維持できているのがわかるだろう。

つまり、この検証によって、

  • 充電容量はMacBookのバッテリーの約4%ぶん、RAVPowerの方が多い
  • 充電速度は約20分、RAVPowerの方が多い
  • 重量は約100g、RAVPowerの方が軽い

ということが判明したのだ!

ただし、これらはあくまで私の充電環境下で行われた結果であり、条件によっては差が出る可能性がある。できる限り同じ条件を意識して行った検証結果ではあるが、公称値ではないということをお含み置きいただきたい。

終章

二つのモバイルバッテリー。それらは死力を尽くして戦い、そのパワーをMacBookへ注ぎ込み、今私の眼の前に文字どおり「抜け殻」のようになって眠っている。

モバイルバッテリーの王者Anker。その製品品質はいうまでもなく良好で、最近では家電分野にも進出してきたメーカーである。

だが、モバイルバッテリーは実に多くのメーカーから発売されており、徐々にではあるがMacBook 12インチを充電可能な製品も出始めてきている。

私は今回、RAVPowerというメーカーの製品を実際に使い、しばらくこちらをメインで使って行くことに決めた。

能力もさることながら、軽量なのはやはり素晴らしいことだ。

MacBookの熱い対決はこれで一旦終了となるが、これからもひらくPCバッグminiにAnkerやRAVPowerを入れながら様々な場所で充電を行い、使い勝手やそのパフォーマンスについて、レポートをお届けするつもりだ。

 

気がつくと、先ほどまで降っていた雨はいつの間にか上がっている。

これから福井も暑くなる。

夏本番を前に、熱い戦いを一足先に見せてくれた、勇者二人の記念写真をお届けしてこの連載を完結したい。

そして期待してくれた読者のみなさん、ここまで読んでくれて本当にありがとう。

 

Charge_MobileBattery06

RAVPower モバイルバッテリー 20100mAh

 

Anker PowerCore+ 20100 USB-C

ジャスティス・ハラスメント、正義の強要がもたらすこの国の将来への弊害

こんにちは。ちゃぼP(@chabo049)です。

今日はちょっと真面目な話題。

私のよく訪れるサイトのひとつに、「路線バス運転士こーくんのブログ」というブログがあります。

そんな中で、こんな記事がありました。

内容としては、JRの運転士が「停車中」に、スマホを見ていたところを乗客が通報したということに対して、この「こーくん」さんは本職の路線バスの運転士。その立場から、私見を述べています。

 

公共交通機関というのは、たくさんの人の命を預かりますので、当然規制されるべきものや、ルールも厳格に定められているのは皆さんもご存知のことと思います。記憶に新しいJR福知山線の脱線事故は、ほぼ運転士の過失と言われていますし、関越道での高速バスの側壁衝突事故などに至っては居眠り運転が原因です。

だから規制が厳しくなるのは当然と言えば当然なのですが、だからと言って「止まっている車内」で、スマホの画面を見るという行為が、それほど危険とは私には思えません。

 

この問題は非常に根深く、むしろ運転士のその行為そのものよりも、まさに「鬼の首でも取ったかのよう」に、乗客が所構わずスマホでその模様を盗み撮りし、公にしてしまうことの方が、社会的に問題な行為に思えてなりません。

本人はこれで、「社会正義のために通報してやったのだ!」と満足感に浸っているのでしょうが、本当にそれが正しいのでしょうか。

「正しい」ということは、いろいろな意味がある

Truth

「一般的に正しい事」というのはたくさんあります。

  • 赤信号では進んではいけない
  • 居眠り運転や酒を飲んで運転をしてはいけない
  • 人に暴力を振るったりしてはいけない
  • 人に迷惑をかけないように配慮しなくてはいけない

などなど。これらはいずれも正しく、人間として大人であれば社会生活を行う上で、当然意識して行動すべき内容です。

 

ですが、

  • 電車やバスの運転士なら、乗務終了まではケータイの電源を切るべきだ!
  • 市役所の職員なら、どれだけ暑くてもネクタイとスーツに身を包むべきだ!
  • ハローワークで職業紹介してもらえないのは、職員の職務怠慢だ!
  • 製品を買ったら使い方がわからない。使いやすいと思って買ったら使いにくかったらそれはメーカーの責任で返品すべきだ!

これって、社会正義でしょうか?

 

確かに、正しいこともあるでしょう。でもわざわざ声を荒げて相手に詰め寄って、社会が変わるとでも?世直しをしたつもりになっているとでも?

こういう人たちの行動は、はっきり言って自分の社会生活に対する不満のはけ口としてしか私の目には映りません。

その人がどんな正しいことを言っていたとしても。

 

正しいことというのは、

  • しかるべき立場の人が
  • しかるべき場所で
  • しかるべき方法で
  • しかるべきタイミングで
  • 自分の言葉で訴えること

これが大前提だと思います。そうでなければせっかく正しいことを言っても、それはいたずらに相手を傷つけ、もしくは仮に相手側の行動が間違っていたとしても、それを是正するどころか、言った側を「クレーマー」として処理するだけです。

私も20代の頃から、ユーザーサポートのお仕事に関わってきましたが、以前はお客様は「神様」扱いでした。どんなお客様でもより良い商品の提供を期待している未来の顧客であり、時に理不尽とも思える申告をされてきたとしても、真摯に受け止め、製品やサービス改良の参考にするべきと言われてきました。

もはや、「お客様は神様」ではない

しかし、今はそんな風潮は変わってきています。

企業にとって、何某かの見返りや特別扱いを期待するためにそういうった「自己中心的」な申告をしてくる「お客様」が多くなってきたのです。

つまり「製品やサービス」の向上を期待しているのではなく、「自分の不満に感じた部分」を相手にぶつけ、「慰謝料」的な見返りを期待しているだけ、という輩が増えたのです。

 

当然、企業はそう言った「お客様」に対する対応は「謝罪」してもその場を収めるだけで何のメリットもありません。時には土下座させられたりまでして、お金を要求してきたりもしますが、その行為には自己中心的な欲求を満たす、もしくはストレス発散の道具としてしか相手を見ていませんから、企業はそう言った輩に対しては、「拒否」をするようになってきました。

これは「お客様は神様」という性善説に基づいたマーケティングから、性悪説に基づくマーケティングに変わったということを意味しているでしょう。

 

ちょっと前に、アメリカでドライブスルーのコーヒーショップかどこかで、熱いコーヒーを自分でこぼしたにも関わらず、その責任はコヒーショップであると裁判を起こして、そのコーヒーショップは莫大な慰謝料を支払ったという報道がありました。

これは対岸の火事ではなく、すでに日本でも起き始めていることなのです。もちろんまだ規模はそれほど大きくはありませんが。

サービス低下が招く、将来のビジネスの弱体化

これからの日本の社会は、ますます「お客様」に対して厳しい目を向けることになるでしょう。企業はユーザーに対して、明らかに警戒を強めています。

そんな企業の姿勢は、確かに自己防衛のために止むを得ないのかもしれません。しかし防衛ばかりしていて、新しいサービスやイノベーションはなかなか生まれないでしょう。

まして、リスクをより大きくしてしまうような新しい事業には踏み出しにくくなるでしょう。

そうしているうちに、日本の企業は外国の企業のイノベーションに飲まれていくことを、私は危惧しています。

 

ジャスティスハラスメント。

それは日本の未来をも萎縮させかねない、大きな問題なのです。

【連載】MacBook 12インチの運命(5)〜徹底比較!Ankerにライバル出現!RAVPower モバイルバッテリー 20100mAh

私は、何の迷いもなく、Anker PowerCore+ 20100をひらくPCバッグminiに入れて持ち歩いていた。

【連載】MacBook 12インチの運命(4)〜Anker PowerCore+20100が衝撃の事実を告げる

何もかもが快適だった。

喫茶店のテーブルの上、公園のベンチ、仕事で訪れた駅のホームで。

ひらくPCバッグminiを開けば、愛用のMacBook 12インチとサイドのポケットにモバイルルーター、そしてAnker PowerCore+ 20100が顔を出す。いつでもどこでもパソコンが使え、ネットに繋がり、バッテリーの心配もない。

こんな理想的な環境で、私はすっかり気分を良くしていた。

 

そんなある日。

何気なくAmazonのウェッブサイトを眺めていると、見たことのないモバイルバッテリーを見つけた。

 

そのメーカーの名前は「RAVPower」。なんでもUSB-Cポートを備え、3A充電が可能で、おまけにQuickCharge3.0という、最新の急速充電機構を搭載しているという製品のようだった。

私の持っているAnker PowerCore+ 20100、これも容量やUSB-Cポート、3A充電は同じだ。

だが、QuickChargeには対応していない。MacBookへの充電は5V3A(15W)で変わらないと思われる。しかし、モバイルバッテリー自体への充電も通常の5V3Aで行われるから、フル充電までにある程度の時間がかかるのだ。

これがQuickCharge3.0対応になったら、どのくらいの違いがあるのだろう。

ここでまた私の中の「ワルイ虫」が騒ぎ始めた。こうなるともう自分でも手がつけられない。自分の目で確かめずには居られなくなるのだ。

ライバルの来訪

数日後。RAVPower モバイルバッテリー 20100mAhが手元に届いていた。

RAVPOWER06

ブルーが基調のAnkerとは異なり、ライムグリーン基調のパッケージで届いたそれは、驚くほど軽かった。

 

RAVPOWER04

パッケージには「POWER YOUR LIFE」という文字が記載されている。まるで自動車メーカーのキャッチフレーズのようだ。

この文字のように、この箱の中身は私の生活にチカラを与えてくれるのだろうか。

 

RAVPOWER07

今回のモデルは、「TURBO+」というシリーズのようだ。

 

RAVPOWER01

中を開けると、板状のバッテリーが顔を覗かせる。バッテリー本体の下に、充電用のMicroUSBケーブルが2本と、メッシュ状のポーチが収まっていた。

本体外観

RAVPOWER05

本体の外観は、Ankerのアルミ製とは異なり、樹脂製。表面に「RAV POWER」の刻印が打ってある。

 

RAVPOWER02

本体の隅に、バッテリーの電源スイッチとバッテリー残量を示すインジケーターが備わっていた。

Ankerのバッテリーはリング状のスイッチで、インジケーターも10段階だったが、これは4段階だ。

 

RAVPOWER03

ポート類は全て上部に集中して配置される。左から、バッテリー充電用MicroUSBポート、バッテリー充電・給電用USB-Cポート、給電用QuickCharge2.0/3.0 USBポート、5V2.4A給電用USBポートだ。

バッテリー自体を急速充電するには、一番左のポートにMicroUSBケーブルを挿し、QuickCharge対応のACアダプタに繋げばOK。

 

RAVPOWER14

本体裏面に、充電・給電モードの上限値がそれぞれポート別に記載されている。

QCと書かれている部分が、QuickChargeに対応している部分で、最大12Vでの出力・入力が可能となっている。

QuickChargeに対応しているAndroidスマホなどを所有している場合は、かなりのスピードで充電が可能である。

Anker PowerCore+ 20100との外観比較

さあ、いよいよAnkerモバイルバッテリーとの比較をしてゆく。まずはサイズから。

RAVPOWER10

重ねた状態で真上から撮影してみた。

横幅はAnkerの方が細く、RAVPowerの方が太い。逆に長さがAnkerの方が長いのが見て取れる。

 

RAVPOWER11

横から眺めると、Ankerの方が分厚い形状になっている。この形状の違いは、のちに意外なところで影響が出てくる部分になる。

重量比較

さて、大きさについては、形状の差が若干ある程度であったが、重さはどうであろう。

RAVPOWER08

Anker PowerCore+ 20100の重量は、実に468g!

約500gの重量とは、改めてみるとかなり重たいものだと気づかされる。普段持ち歩く開くPCバッグが優秀なのと、MacBook 12インチも軽量であることから、それほどの重さは感じられないが。

続いて、RAVPower モバイルバッテリー 20100mAhの方を計量してみると・・・

 

RAVPOWER09

なんと373g!!

実にその差「95g」である。これで本当に同じ容量なのであろうか。

少し心配になる程、差がある。普段持ち歩く荷物は軽いほうがいいに決まっているので、同じ容量、性能ならどちらを持ち歩くかは、この時点で既に自明のような気もするが。

ひらくPCバッグminiに収納してみた

実はこれが一番気になるところで、普段レギュラーバッグとして毎日持ち歩くひらくPCバッグminiには、モバイルバッテリー用のサイドポケットがある。

ここにこのバッテリーがきちんと収まるのか。そして収まり具合はどうなのか。

実際に入れて試してみた。

RAVPOWER12

これがAnker PowerCore+ 20100の収納時の写真だ。ポケットにはだいぶ余裕があり、かなり上方にバッテリーが飛び出している。元々ここのポケットは、このバッテリーの半分ほどの長さのものを入れるのにちょうどよく作られているので、これは仕方のないことだが、上部がファスナーに引っかかったり、バッグの型崩れを誘発することはないので、問題なく収納可能だ。

ただ、このポケットのサイズよりもだいぶバッテリーが細いため、ポケットの中で遊びが生じ、バッテリーが倒れてきたりすることがある。これはちょっと気になる点だ。

そして、RAVPower。こちらを入れてみると・・・

 

RAVPOWER13

サイドポケットのサイズにピッタリである!

ファスナーに引っかかるように見えるが、実際にフラップを閉めると全く問題なく収納できた。しかも実際にMacBookを充電する時は、このバッテリー上部にケーブルを挿すことになるので、高さの低いRAVPowerの方が使い勝手は良いのだ。

次回予告

MacBook 12インチの相棒として、無敵と思われていたAnker PowerCore +20100に強力なライバルが現れた。

事実、このRAVPowerは重さ、QuickCharge、ひらくPCバッグとの相性など、Ankerに勝っているように思われる。

この決着は、実際にMacBookを充電してみて、その性能にどのくらいの差があるのかを確かめてみなくてはつけることができない。

次回は、この2つの20100mAhのバッテリーのガチンコ充電対決の模様をお届けする。

現時点で、ちゃぼPもその勝敗の行方は知らない。

その雌雄を決する戦いは、数日後に明らかとなることだろう。

ついにその頂上決戦は火ぶたを切る。期待して結果を待て!

【連載】MacBook 12インチの運命(4)〜Anker PowerCore+20100が衝撃の事実を告げる

生きていれば、毎日が新しい日々の連続である。

 

MacBook 12インチを手にしてから半年近く。

私はほぼ毎日この優れたパソコンを使ってブログを書いている。

 

その日起こったことや手元に届く様々なガジェットのレビュー、新製品や新サービスの情報、そしておよそ役に立たないようなつぶやきに近い雑記たち。

それらの中には駄作も多いが、私にとっては紛れもなく新しく生み出されたものであった。

 

この半年間、私はこのMacBookの画面と対峙をしながら、拙い文章を書き綴ってきて、一つの結論に達したことがある。

それは・・・

 

「MacBook 12インチは私にとって最高の相棒だ」

 

ということだ。

何が最高か、という点に於いては細かくはここでは触れない。

これまで折に触れそのことについて書いてきたし、この機体が持つポテンシャルは、とにかく私の普段の使い方の中ではとにかくベストであるということなのだ。

 

そしてこの連載では、モバイルマシーンとしての避けては通れない、電源レスの外出先で如何にしてこのマシーンを使い続けるか。つまり「バッテリーを如何にして長持ちさせることができるか」ということに焦点を当ててきた。

前回の連載第3回では、「Anker PowerCore+ 13400」がサイズ感、重量感、性能ともに非常にバランスに優れ、十分に外出先での非常電源として威力を発揮することを実証することができたと思っている。

【連載】MacBook 12インチの運命(3)〜Anker PowerCore+13400は凄い奴だった

だが、物語には続きがある。

連載初回の終わりにひっそりと届いていた、一通のメールが、その扉を開けることになる。

「Anker PoweCore+ 20100」〜満を持して〜

PowerCore+2010008

それは来るべきして来た。

Amazonからのタイムセールの知らせ。これはもう逃げることができなかった。

横長の大きめの本体と、USB-CケーブルとMicroUSBケーブル。

これが「Anker PowerCore+ 20100」の全容だ。

PowerCore+2010009

PowerCore+13400と同様、10個のLEDによるバッテリーインジケーター搭載。

こればボタンを兼ねているが、これは後にこのバッテリーの重要な役割を担うことになる。

PowerCore+2010010

そして、通常のUSBポートの隣に、USB-Cポートが存在する。

これは、バッテリー本体の充電用、そして、ここに接続されるMacBookへの給電用ポートを兼ねている。

 

私は、期待に胸を膨らませ、ゆっくりとケーブルをここに繋ぎ、検証の準備を始めた。

USB-A →USB-C 充電開始

 

PowerCore+2010011

バッテリー残量LEDは10個点灯。もちろんフル充電の状態だ。

PowerCore+2010002

ストップウォッチで計時を開始する。

PowerCore+20100_charge01

MacBookの電池残量は前回と同じ5%で開始。

起動しているアプリ等出来るだけ条件を同じにしてある。

ここで充電完了までの時間は6時間25分と出ている。

PowerCore+13400の時は、7時間37分だった。この時点で約1時間以上の時間短縮となっている。

そして・・・

PowerCore+2010001

出力アンペアは2.86A

3A充電の開始だ!

念願の3A充電がここに火蓋を切ったのだ!

充電完了

PowerCore+2010003

PowerCore+ 20100のバッテリーが尽きた時、4時間20分の時間が経過していた。

PowerCore+2010004

充電総容量は12,360mAh

PowerCore+ 13400の時は、8,048mAh。実に4,000mAh以上の実容量増である。

そして、MacBookの方はというと、

PowerCore+20100_charge02

なんと81%。81%まで回復したのだ。

PoweCore+ 13400の時はというと、

PowerCore_Charge13

43%だった。右側のグラフに注目してほしい。

明らかにPoweCore+ 20100の方が急な上昇曲線を描いているのがわかる。

つまりこれが「3A充電」の威力だ。

USB-C →USB-C 充電開始

PowerCore+2010006

今度は、USB-C – USB-Cケーブルを繋いでみる。

この時、注意しなければならないのは、ケーブルを接続する前に、LEDの光るボタンを押して電源を入れてから、ケーブルを挿すということ。

そうしないと、MacBookから電流が逆流してしまうのだ。

PowerCore+2010005

ストップウォッチで計時開始。

PowerCore+20100_charge03

充電完了までの時間は、5時間49分となっている。

充電完了

PowerCore+2010007

バッテリーが空になるまで、USB-Aケーブルを使うより、約5分ほど早かった

PowerCore+20100_charge04

MacBookのバッテリーは80%まで回復

実はこの時若干PCの負荷が高く、先ほどよりバッテリーを消費しながら使用したので、単純に比較はできないが、充電完了までの時間に5分の差が出たことを考えると、若干ではあるが、「USB-C→USB-C」の方が充電効率は良かったものと思われる。

これが3A充電の実力だ!

この3機種のバッテリーの検証結果を以下の表にまとめてみた。

[table id=9 /]

この結果をどう捉えるかは、皆さんにお任せしたいが、間違い無く、MacBook 12インチをモバイルバッテリーで使う際は、このPowerCore+ 20100に大きなアドバンテージがあることがわかる。

次回予告

さあ、これで環境は整った。

俺には、実はもうひとつ、考えていることがある。

それは・・・

 

いやいや、それはまだ胸にしまっておこう。

次回はおそらく最終回となるこの連載シリーズは、最高のコラボレーションで幕を閉じるだろう。

どうか楽しみに待っていてくれ!!

【連載】MacBook 12インチの運命(3)〜Anker PowerCore+13400は凄い奴だった

前回は、「Anker PowerCore 10400」で検証を行った。

【連載】MacBook 12インチの運命(2)〜PowerCore 10400の開いた道

 

だが、私はずっと、気にしていたんだ。

だって、奴はほとんどPowerCore 10400と同じサイズなのに、容量が3000mAhも多くなっているんだから。

それは「PowerCore+ 13400」という名前で鮮烈デビューを飾っていた。

 

名前も「PowerCore」から「PowerCore+」へとグレードアップしている。

よく見ると、「VoltageBoost」という、接続したケーブルの抵抗を検知して出力電圧を自動調整する機能が追加になっているようだった。

 

何個もモバイルバッテリーを持っていても仕方ない。

そう思っていたが、どうしてもこの新しい「PowerCore+ 13400」を欲しいものリストから削除できずにいた。

何度も削除しようと思ったのさ。それがおそらく正しい行動だ。

 

だが・・・

 

バッテリーのセルがパナソニック製となり、ほとんど同じサイズで容量アップ、しかも新しい機能が追加になって見た目も刷新されたバッテリーを、優柔不断な私の欲しいものリストから削除できる訳もなく・・・

第2章 アルミの精悍な顔立ちで、奴はやってきた

気づいたら、見慣れたアマゾンの箱が奴は私の家のリビングに届いていた。

【比較レビュー】Anker PowerCore+13400とPowerCore10400 どちらを持ち歩く?

俺は後悔なんかしてないさ。

見た目もカッコよくなって、こんなに小さいのに、13400mAhなんて信じられるかい?

 

先輩のPowerCore 10400に敬意を表して、ここはもう一度同じ条件で、我がMacBook 12インチを充電してみようじゃないか。

じゃなきゃフェアじゃないさ。

充電開始

MacBook 12インチの設定はそのままだ。

電池残量が同じように5%まで減ったところで、ケーブルを繋いだ。

PowerCore_Charge01

リング状の電池残量LEDは花火のように丸く白く光っている。

当然満充電状態だ。

USBケーブルをPowerCore+13400とMacBookへ。

そしてストップウォッチで計時を開始する。

 

PowerCore_Charge12

見ての通りだ。これが充電を開始して7分後のアクティビティーモニターだ。

充電完了までの時間は「7時間37分」と表示されている。

思い出して欲しい。下は前回のPowerCore 10400で充電を開始した時の同じ画面だ。

PowerCore_Charge10

おさらいだが、同じ条件の時、PowerCore 10400の時は、充電完了まで「14時間23分」かかると出ていた。

つまり、新しいPowerCore+ 13400は、PowerCore 10400の約半分の時間でフル充電が可能ということ。

バッテリー容量の問題があるので、7時間経過する前にバッテリーが尽きてしまうけれど、これは出力は約2倍になっているということを意味している。

 

私は狂喜乱舞した。

ここまでの性能の違いを見せつけられるとは・・・

どれくらいまでMacBookの電池は回復するのか。

そして、そのスピードは、、、

 

私はひたすら待った。

夜が更けても、彼は精一杯エネルギーを出し切るまで、充電をやめなかったから。

PowerCore+ 13400での充電結果

そしてついに、電池残量がゼロに近づいてきた。

PowerCore_Charge03

約3時間半。充電に要した時間はPowerCore 10400とほとんど変わらない。

だが、奴が燃え尽きる瞬間に画面を見た。

 

PowerCore_Charge13

充電残量は5%→43%まで回復した。

前回のPowerCore 10400の時はというと、

PowerCore_Charge11

24%までの回復に留まったのだから、同じ時間充電して、約2倍弱の充電に成功している。

右側のグラフを見れば、下のPowerCore 10400の充電曲線に比べて、上のPowerCore+ 13400の充電曲線は急になっていて、より大きい電力で充電を行ったことがわかる。

ワットチェッカーを見てみると、

PowerCore_Charge02

電流は2.29Aを叩き出し、充電容量は「8048mAh」と表示されていた。

 

凄い。

ほとんど同じサイズで、これほどまでに充電効率が改善するとは。

技術の進歩のスピードは目を瞠るものがある。

これで外出先でバッテリーの心配などせずに、思いっきりMacBookを使うことができる。

 

そう思った。

そう思っていたのだ。

この物語に続きがあることなど、誰一人として気づきもしていなかったのだ。

そう、誰も。

次回予告

現役最強と思われた「PowerCore+ 13400」のバッテリー。

だが、運命の先には、思いもしない出来事が待ち受けているものである。

次回、MacBook 12インチにとって、最高のモバイルバッテリーが陽の目を見る。

こうして、扉は少しずつ開かれてゆくのだ。

【連載】MacBook 12インチの運命(2)〜PowerCore 10400の開いた道

そのメールは、見慣れたAmazonからのメールだった。

いわゆる、タイムセールのお知らせというヤツだ。

Amazonでは、毎日日替わりで特選商品を限定数に限り、特別価格で販売している。

 

その中で、まるで私の心を見透かすかのように、奴は新しいモバイルバッテリーを勧めてきたのだ。

 

それがコイツだ。

「Anker PowerCore+ 20100」。

容量は、私が所有している、「Anker PowerCore+ 13400」倍近い容量のバッテリーだ。

これによって、当然大きさは大きくなる。本体の細さは幾分細くなるが、長さがおよそ倍だ。

私の普段持ち歩く「ひらくPCバッグmini」のモバイルバッテリー用ポケットには当然収まりきらない。

上半分が露出してしまう形になる。

 

但し・・・

このバッテリーには他にない機能がある。

その一つが、「USB-C」ポートの搭載だ。

USB-Cから、USB-Cへの充電が可能になるのだ。

これは私が密かにずっと待ち望んでいたことだ。

 

そして、もう一つの機能。

それは「3A充電」である。

これまで様々な高性能のモバイルバッテリーを使ってきたが、どれも「2.4A充電」が限界だった。

これは散々今まで検証してきた通りだ。

 

それが3Aになる。

ちなみに、純正のACアダプタの電源供給能力は29W。今までのバッテリーは5V2.4Aだったから、供給能力はどんなに行っても12Wが限界だ。

それがこのバッテリーだと、5V3Aで15Wと、純正アダプタの半分以上の電源供給が可能になる。

これは刮目すべき機能だ。

 

私は心躍った。

「USB-Cポート搭載」と「3A充電」。

これだけで、このアダプターは十分魅力的で、購入に至る動機になった。

 

しかも、今日だけタイムセール中。

標準価格が5,999円のところ、4,799円で購入できる。

しかも私はポイントでその分を賄えたので、支払いの必要もない。

なにも迷う必要など、もうないのだ。

 

なに?

サイズ?重さ?

もう、そんなことはどうでもよかった。

第1章 モバイルバッテリーで初めてPCを充電したときのこと

はやる気持ちを抑えながら、私は、一旦冷静になってみることにした。

衝動買いは失敗も多い。

何しろモバイルバッテリーだけで幾つも持っているのだ。

「充電耐用回数500回」とか、そこまで行く遥か手前で新しいバッテリーを購入しているから、どのバッテリーもほとんど新品だ。

 

まずは冷静な気持ちになって、今までのモバイルバッテリーでの充電がそれほど非力であったのかを再度確認してみることにした。

 

既に購入したモバイルバッテリーたち。

それが「PowerCore 10400」と「PowerCore+ 13400」である。

【比較レビュー】Anker PowerCore+13400とPowerCore10400 どちらを持ち歩く?

この二つを使って、MacBook 12インチをどの程度まで充電できるのかを試してみることにした。

下準備

なるべく条件を同じにするため、まずMacBookの画面の照度、スクリーンセーバの停止、起動するアプリケーションを同じする。

アプリケーションはChrome画面1枚、(タブはブログ画面、ブログ編集画面、Analyticsの3枚)、メールアプリ、LINE、Messangerだ。これに充電状況を確認するため、「アクティビティモニター」を常時起動状態にした。

PowerCore_Charge09

「画面解像度、輝度はデフォルト」の状態

PowerCore_Charge08

ディスプレイが消灯しないように、スリープ状態に入る設定を解除

PowerCore_Charge14

スクリーンセーバーをオフ

この状態で、まずは「PowerCore 10400」で充電を行った。

ちなみに、USB-AからUSB-Cへの変換ケーブルは、Ankerの下記のものを利用した。

PowerCore 10400での充電結果

まず、電池残量が5%になるまで、電源をつながずに作業を行う。

PowerCore_Charge15

この状態で、「PowerCore 10400」を接続する。

PowerCore_Charge10

充電完了までの時間は「14時間23分」と出た。

この時、ストップウォッチをスタート。

PowerCore_Charge04

バッテリーの充電は満タンだ。

そして、出ている電源出力はというと、

PowerCore_Charge05

5V2A程度だった。

そして、モバイルバッテリーのLEDがすべて消灯した時、

PowerCore_Charge06

3時間33分後であった。

これで充電できた容量は、

PowerCore_Charge07

6890mAhだった。10400mAhからは3,510mAh少ない値だった。

これでどれだけの充電が行えたかというと、

PowerCore_Charge11

24%残量。5%→24%なので、約19%分の充電しかできないこととなった。

ちなみに、一番右側が充電の様子を示すグラフだ。

かなりなだらかなグラフになっていることがわかるだろう。

これだと、かなりゆっくりな充電となってしまうため、若干心許なく感じてしまうところだ。

次回予告

次回は、次のモバイルバッテリー、「PowerCore+ 13400」での充電結果を示していきたい。

乞うご期待だ!

【連載】MacBook 12インチの運命(1)〜Aukey USB-Cケーブルが扉を開ける

それは、運命だったのかもしれない。

 

MacBook 12インチ、ディスティニー。

美しいフォルム、新開発の薄型キーボード、抜群のサイズ感、紙のように薄い本体、魅力を挙げればきりがない。

だがこのパソコンが他のパソコンと大きくその性質を異にすることがもうひとつ有る。

 

それは、「USB-C」ポートの搭載だ。

2015年、新しく発売となったMacBookからは、普通のUSBポートも、ディスプレイポートも、SDカードスロットもその薄型の筐体からは省かれた。

そして、充電用のポートすら、このMacBook 12インチには搭載されていない。

 

外部周辺機器も、メモリーカードも、本体の充電すら、たった一つだけ搭載されたこのUSB-Cポートで賄うことを宿命とされてこの世に誕生したMacBook 12インチ。

それは何を繋ごうにもアダプタを介さなければならない不便を強いるという、避けがたい現実を私たちに突きつけた。

CB-CD510

MacBookの生命の源、USB-Cポート。

 

ただ、それは裏を返せば、USB規格での充電が可能になったことを意味する。

USB規格は5Vの電圧で電気を通す。

今更言うまでもなく、USBは汎用性が非常に高く、これに合わせたACアダプタやモバイルバッテリーが星の数ほど販売されている。

 

つまり理論上、これらの機器を使って、このMacBookを充電することができるようになったのだ。

MacBook 12インチがこのUSB-Cポートを身にまとった瞬間から、こうしてモバイルで充電することを運命づけられた。

 

これは、MacBook 12インチを、最適なモバイルで充電して使うことを追い求めた男の、試行錯誤のストーリーである。

序章 MacBook 12インチ「ディスティニー計画」

それは突然のことだった。

AukeyのUSB-Cケーブル「CB-CD5」が、サンプル品として届けられた。

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白いパッケージに包まれたUSB-Cケーブルは、USB-Cポート同士をつなぐケーブルだ。

これまで通常のUSBポート(USB-A)から、USB-Cポートへの充電ケーブルは幾つか試した。

どれも性能良く、最大2.4Aの出力が出た。

だが、USB-C同士のケーブルを手にするのは初めてだ。

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パッケージの中には、高耐久ナイロン素材でできた、ちょっと太めのケーブルが入っていた。

コネクタ部分も大きめで、一見してゴツいケーブルのような印象を受ける。

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ケーブル部分は太いが、高耐久ナイロン素材で、ちょっとやそっとでは断線したりする心配はなさそうだ。

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ケーブルが太いため、このように束ねると、束ねた部分を中心に蝶のように広がることになる。

私はケーブルを前にして、これまでMacBookを毎日充電するために使用していた、純正ケーブルを手元に引き寄せた。

純正ケーブルとの比較

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Apple純正のUSB-Cケーブルは、iPhoneに付属しているLightningケーブルよりも若干太い。

MacBook 12インチはUSB-PD規格に対応した製品だ。

【MacBook】USB-PD規格と、「給電」「充電」状態の違いについて

USB-PD規格は、より早く充電を行うため、大容量の電気を流せるようにした規格だ。

だから、ケーブルが発熱しないように太くしてある。

だが、このAukeyのケーブルは、それと比較してみても、ずっと太い。

 

しかも、今回のAukeyの高耐久ナイロンケーブルの長さは1メートル。対して純正のケーブルは倍の2メートルなのだ。

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コネクタ部分を並べてみると、こちらも純正と比べて大きい。

同じUSB-Cのコネクタとは思えないほどに大きさに差がある。

だが、この大きなコネクタをMacBookに挿すとき、その表情は一変する。

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シルバーに光るコネクタが、実に見事にMacBookにマッチしている。

MacBookのUSB-Cポートが本体左側にあるため、ロゴが逆さになってしまうのは少し残念だが、それ以外は完璧だ。

そして、実はこの大きめのコネクタは、抜き差しをするのにとても扱いやすかったのだ。

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もう一方をApple純正のACアダプタに繋いでみる。

コネクタは同じなので、当たり前ではあるが、バッチリと挿さる。

しかもこのケーブルの長さは1メートル。

純正のケーブルは2メートルだから、正直持ち運ぶには長すぎると感じていた。

その点もこのケーブルなら、モバイルとして持ち運ぶには最適の長さだ。

湧き上がる、「モバイル+USB-Cでの充電」への欲求

初のUSB-C同士のケーブル。

私はその高耐久ナイロン製の丈夫な作りと、スペースグレイのMacBook 12インチに素晴らしくマッチするデザイン性を目の当たりにして、このケーブルを普段持ち歩いている「ひらくPCバッグmini」に入れて、持ち運びたくなる衝動に駆られた。

このUSB-Cケーブルをモバイルバッテリーに接続し、外出先で充電しながら、MacBook 12インチを使えれば最高だ。

 

だが、それには一つ、大きな問題がある。

USB-C端子を持つモバイルバッテリーがない。

私の持っているモバイルバッテリーは、どれもAnkerのモバイルバッテリーで、とても高性能なバッテリーばかりであるが、それらは通常のUSBポートからの給電を行うタイプのものだ。

 

しかも、これらは最大2.4Aの出力性能。

ちなみにMacBook 12インチは、最低5V2.4Aの出力性能があれば、充電は行える。

それはこれまでも幾つかの検証を行って証明してきた。

Anker PowerCore+13400でMacBook 12インチを充電した結果が驚愕!

MacBook 12インチを使いながら、モバイルバッテリーで充電した結果

どの結果も、試したモバイルバッテリーはMacBookを充電するには十分なスペックで、数時間MacBookの稼働時間の延命効果をもたらし、緊急時にはその効果が大いに期待できることがわかった。

ただ、惜しむらくはその充電速度はそれほど速くなく、少し高い負荷を必要とする作業をMacBookで行おうとすると、充電が追いつかずに徐々にMacBook本体のバッテリーが減少してゆくということだ。

もちろん純正のACアダプタをつなげば、USB-PDのお陰でどんな作業を行っても充電は継続され、かつ充電スピードも速い。

 

私は、この大きな差を、どうにかして埋めたかった。

モバイルバッテリーだけで、2.4A頭打ちのこの充電状況をなんとか打開できないものか・・・

 

現時点で、残念ながら、USB-PD規格に対応したモバイルバッテリーは発売されていない。

それは残念ながら、厳然たる事実だ。

 

それにUSB-PD規格は高電圧なため、これを実現しようとすれば、HyperJuiceのような高価格帯のバッテリーが必要だ。

しかも、HyperJuiceも現在MacBook 12インチ用の変換コネクタが長期欠品となっていると聞いている。

 

これは諦めるしかないのか・・・

そんな鬱々とした私の住む福井も、夜が更けていく。

外は5月としては異例の暴風に見舞われ、家の周りを「ピュー」っと風汽笛が次々にやってきては闇に消えてゆく。

 

嵐の予感。

私は静かにパソコンを閉じ、眠りについた。

ある一通のメールが、届いていることに気づかぬまま・・・

 

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