【DIY】クルマの中の電波時計~受信しない電波をなんとかしたい!(後編)

前回の続きです。

いよいよ改造編です。

 

アンテナを延長する

一旦自分の部屋に戻って、まずは時計本体を分解していきます。

電波時計1

裏側を見ると、ボタン電池交換用のフタの他に、4箇所でビス止めされていました。

これを外していきます。

すると簡単に裏蓋が開きました。

電波時計2

内部の基盤から、細い銅線が2本並んでハンダ付けされており、ここから棒状のコイルに伸びています。

このコイルが、電波受信用のアンテナです。

まずは、このコイルをハンダゴテで基盤から外します。

電波時計は壁掛け用のものもほぼ同じ構造になっていると思います。

 

このコイルが、通常この時計本体のケースの中に収められており、受信感度を下げていると推測しました。

なので、まずこのコイルを時計本体から出し、受信環境の良い場所に移せば電波の受信が行えると仮定すると、まずはこの銅線を延長することが先決です。

そのための延長用のアンテナに使用したのがこちら。

電波時計3

切ってしまった後の画像になってしまい申し訳ないですが、見ての通り、イヤホンです(笑)

何かの製品にくっついてきたものだと思いますが、部屋に転がってました。そこそこ細くて2極になっていて、取り回しやすい柔らかいケーブルというと、コレが最適でした。

この一端をそれぞれ先ほどの基盤上にハンダ付けし、もう一端を外したコイルにハンダ付けします。

この際気をつけなければいけないのが、コイルにハンダ付けする前に、時計のケースに穴を開け、そこにコードを通しておくことです。

ハンダ付けしてからでは、ケースに開けた穴から通せません。

電波時計4

このように、今回はアンテナ接点部すぐの場所に穴を開けて通しました。

下の写真はコイル側のハンダ付け部分です。

電波時計5

ハンダ付けした部分はビニテで保護しておきます。

以上で完成です。この状態で電池を入れコイルを窓際に置き、電波を受信させてみるとちゃんと受信できましたので、早速クルマの中に運びます。

 

取り付け編

設置場所はAピラーの部分なので、今回はAピラーの部分に取り付けてみます。

電波時計6

コレはダッシュボード上の本体取り付け部。ステーを使って設置します。本体右から出ている単線がLED照明用のシガーソケット電源。複線が今回増設したアンテナ線です。

運転席側Aピラーの内張りを剥がして、ラジオ用アンテナなどの線が通っている部分に一緒に括ってしまいましょう。

電波時計7

電波時計8

こんな感じでインシュロックを使って縛っておきます。

この後、受信用のアンテナ線に多少余裕をもたせながら配線し、LED照明用のシガーソケット電源を配線します。

電波時計9

線が露出しないように、ダッシュボードとAピラー内張りの隙間から一旦運転席足元に線を通して配線します。

 

電波時計10

最後に内張りを元に戻し、エンジンを掛ければ完成。

ブルーのバックライトがキレイですね。

 

電波時計11

リング上の温度計の下の部分に、電波受信の表示が出ていますね。

きちんと受信しているようです。

 

電波の受信が思わしくない時は是非!

今回はたまたまあまり感度が良くないものだったのでアンテナを拡張してみましたが、屋内用の電波時計でも同じことが可能だと思います。

建物や部屋の構造上、自分の部屋が電波を受信できないといった場合は、ちょっとした工夫で受信できるようになったりしますので、同じような悩みを抱えている方は試してみてください!

ちなみに保証は効かなくなってしまうので、この辺は自己責任で、ですね。

 

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【DIY】クルマの中の電波時計~受信しない電波をなんとかしたい!(前編)

今日は、クルマの話題です。

といっても、クルマに設置したデジタル時計のことなんですけど、最近のクルマは時計があまり装備されていないですよね。

カーナビの画面には時計は表示されているんですが、ナビの場所はセンターインダッシュ。ちょっと時間を知りたいと思っても、運転している最中は目線をいちいちずらさなければいけないし、なにより危ない。

なので、別で市販の時計を取り付けることにしました。

 

電波時計はやっぱり便利

クルマの中という限られた空間では、あまり大きな時計は邪魔になります。

それに運転中の視界の中で、短時間に時間を確認することができるものが欲しかったので、やはりデジタル式を選びました。

色々と商品を探す中で、私が欲しかった機能は・・・

デジタル式で常にバックライトが光っているもの

簡単に取り付けが可能な電池式のみのものもありますが、そういった時計はバックライトがついていないか、もしくはボタンをプッシュした時しかバックライトが光りません。

運転中にイチイチボタンをプッシュするくらいなら、カーナビ見ます(笑)

なので、常時バックライトが点灯する、シガーソケットから電源を取るタイプを探しました。

バックライトの色は白か青

バックライトの色は白か青かオレンジがほとんどですが、オレンジはちょっとメーターの色と合わないのでパス。

白色か青色のLEDバックライト常時点灯タイプのものにすることにしました。

余計な機能や表示はいらない

カー用品店に行くと、色々なメーカーの商品があるのですが、常時点灯式の時計には、外気温や室内温度などが表示されるようになっているものが多いです。

表示する内容が増えるので、当然ながら形が大きくなったり、細長くなったりします。

時間を確認するのが目的の私にとってはそういう機能は不要なのですが・・・

一番重要な電波時計機能

これが一番重要!

クルマの中は、時間は手動で時間合わせをする必要があるクォーツではなく、電波時計がやっぱり便利。

さあ、条件が揃ったので探してみたところ・・・

 

いいの無いじゃーん (ToT)

 

そうなんです。意外なほどにいい感じの時計ってないんですよ。

時計表示部が大きく見やすく、青か白のバックライト常時点灯の電波時計、少ないです。

あんまり需要がないんでしょうか。

 

そんな中で私が選んだのはこちら。

電波時計1

実はコレ、星光産業というメーカーの「EA-50」という型番のものなんですが、発売が数年前で既に生産中止!!

運良くAmazonに一つだけ残っていたものをゲットしたのでした。

なぜ生産中止になったのか、推測できるようなことが後ほど明らかになる・・・

 

さて、時計が到着したのでとりあえず動作確認をするため電源を入れます。

時計の駆動部分はボタン電池のCR2032です。

絶縁用の透明なシートを引き抜くと、電源が入り、早速電波受信モードになります。

 

電波時計の仕組み

電波時計は、日本国内ではJJYと呼ばれる標準電波の送信局から発信される電波を受信し、時計側がその時刻を表示できる仕組みを搭載した時計の事を指します。

日本国内では電波の送信局は2箇所あって、

  • 福島県大鷹鳥谷山のおおたかどや山標準電波送信所(送信周波数40kHz)
  • 福岡県と佐賀県との県境に位置する羽金山のはがね山標準電波送信所(送信周波数60kHz)

からの電波を受信します。中部や近畿、北陸エリアはどちらの電波も受信できる距離にあるため、干渉を防ぐために両者の周波数を別にしているそうです。

ただ、電波ですから、当然どこでも受信できるというわけではなく、環境によって受信しにくい場所、受信しやすい場所があります。

一般的にこのように非常に遠くまで届く電波(長波)というものは、電波そのもののエネルギーが弱いため、環境による受信感度の影響が大きく出ます。

例えば、

  • 鉄筋コンクリートの建造物
  • 地下空間
  • 電磁波を発する電子機器や家電のそば
  • ワイヤ入り強化ガラスの内側

などでは受信出来ない場合が多いようですね。

近年は部屋の壁掛け時計以外にも、腕時計にも実装されている機能ですが、多くは電波による補正を前提として作られているようで、クォーツの機能自体は精度が低く作られていることもあるのだそう。

そうすると、電波が受信できないようなお部屋に時計をずっと置いておくと、どんどん狂っていく事になりますから、注意が必要です。

 

いきなりピンチ!電波が受信できないよ・・・

さて、購入したクルマ用の電波時計。

確かに電波受信モードになっているのですが、一向に電波が受信されません><

マジかよ。。もしかしたら不良品?

そう思って調べたところ、なんとiPhoneで電波時計を修正することができるらしい。

早速ためしてみることに。

やり方は以下の動画のように、イヤホンを刺して音量を最大にし、音声信号を出力にしてイヤホンを時計のそばに置くだけ。

すると、ちゃんと受信する(笑)

うーむ、これは環境の問題だな。ここはマンションの部屋の中なので、窓際で試してみたのですが、受信に成功する時と、失敗する時がありました。

なんか、この人、あんまり感度良くないな。

 

実際にクルマの中に持って行って、受信状況を確かめます。

ダッシュボードの真ん中に置いて強制受信モードにすると受信でき、Aピラー付近に置くと何度やっても失敗します。

 

設置したいのはAピラーのところなんだよー ToT

 

このままではただのデジタルクォーツ時計になってしまいます。

諦めきれない私は、DIYで改造を試みることにしました。

続きは次回。

【レビュー】Watch Tuner Timegrapherで歩度計測

iPhoneアプリ「Watch Tuner Timegrapher」を購入して、スピリットオブリバティーの歩度計測をしてみた。

純正のイヤホンマイクを時計の裏側にあて、STARTボタンを押すだけ。

TimeGrapher

振動数は28,800で問題なく自動で変わったが、Lift angleは何度にしてよいのかわからない(汗

日差は+2.2秒となった。びぶ朗より精度のよい時計になっているけど、ホントかな・・
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Watch Tuner Timegrapher

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【レビュー】HAMILTON スピリットオブリバティーをタイムグラファーにかけてみた

久しぶりに愛用のスピリットオブリバティをタイムグラファーにかけてみた。といっても専用の機器は最低でも数万円するので、それ買うくらいなら、時計買う資金にするがな。。

ということで、お手軽おなじみのびぶ朗を使って計測。

ソフト自体はフリーだけれど、実際に計測するには仕掛けが必要。といっても100均で変えるアンプと、圧着ブザーの内蔵した防犯ブザーだけあればよい。それを分解して半田ごてで結線して、後はPCのマイク端子につなぐだけ。

その結果がこれ。

 

timegrapher

日差5秒。相変わらず優秀だね。でもこいつでの計測、ちょっとコツが必要で簡単にノイズが乗ったり、マイクの接触が悪いと雑音が入ったり、音が拾えなかったりする。

iPhoneで「Watch Tuner Timegrapher」というアプリがあるんだけど、結構高いアプリなのでだし、試用できればいいのにな。レビューも書いてないし、ちょっと思案中。。

【TimePiece】Quartzと機械式

時計というのはつくづく、奥が深い世界だな、と思う。

私たちの生活の中で、世代を超えて使い続けられる道具があるだろうか。

車だって古い車はあるが、当然ながら故障もすれば劣化もする。部品もなくなるし、何より維持費が大変だ。30年も乗り続けることができたら、立派な年代物だろう。

パソコンやスマホにしても、こんなものは10年もたてば子供のオモチャだ。まったくその時代では使い物にならないだろう。

意外と長く使い続けられるものは、職人さんの先祖代々使い続けられてきた道具なんかだろうか。やはりアナログで体になじみ、ぬくもりがあるものが意外といいのかもしれない、

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【HOT INFO】HAMILTON スピリットオブリバティーのブレスレット

2015年のバーゼルワールドフェアで発表された夏モデル。

ハミルトンの夏モデルカタログにスピリットオブリバティーのブレスレットモデルが掲載されています。

2015年バーゼルコレクション:最新カタログ

以前、chabo所有のスピリットオブリバティの記事を紹介したのですが、やっとブレスレットモデルが発売になるようですね、。

しかし、このブレスレット、どこへ行ったら手に入るのかな。

やっぱりネットでは難しいのでしょうか、、

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【レビュー】HAMILTON スピリットオブリバティー

腕時計には、大きく分けて「機械式時計」と「クォーツ時計」がある。

機械式時計は歴史は古く、元は懐中時計であったが、第一次世界大戦時に腕時計として登場してからすっかり定着した。

 

一方クォーツ時計は、戦後になって日本のセイコーが腕時計として開発し、爆発的なヒットを記録。

非常に正確であることやその後の大量生産で価格が非常にこなれたために、あっという間に世界に広まり、一時は機械式時計のスイスの主要なメーカーが数多く倒産するか合併するまでにシェアを拡大したもので、その現象は「クォーツショック」と呼ばれた。

 

ただ、ここのところ、やはりというべきか、機械式時計の良さが見直され、また世界の名だたるメーカーからも非常に素晴らしい時計が次々と投入されて、その市場はかつての活況を呈しつつある。

わたしもそんな機械式時計を愛用するものの一人。とはいってもまだ駆け出し程度のものだが、今の時計はこれ。

 

ハミルトンのジャズマスタースピリットオブリバティーのモデル。価格は安く抑えられているものの、ETA7750が乗っている立派なクロノグラフ。

秒針がないのが庁とも短所ともいえるところだが、なければないで慣れてしまった。逆に時間に追われる感じがしなくていいという気分になってきた。

ガラスはサファイヤガラスで局面を採用している。サファイヤを曲げるのは結構な技術とコストが必要と言われている。

 

それに何よりシンプルでクラシカルなデザインが気に入っている。

ハミルトンは並行差別がない(ネットで購入しても、店頭で購入しても、その後のメンテナンス料金は同じ)のでネットで購入したが、購入して1カ月でクロノグラフの積算計が帰零(12時位置に戻らない)しなくなったので、銀座のハイエックセンターに修理に出した。

内心偽物だったらイヤだな・・と思いながら送ったが、何事もなく修理されてきて当然無料だった。

 

その後はすこぶる快調。現在日差5秒程度(1日に5秒)の狂いで快調に動いている。

 

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ベルトはレザーのみ。メタルブレスに比べて特に夏場は傷みやすいので、これに合うメタルブレスがないかと、ハミルトンに問い合わせたところ、同じような要望が多く挙がっているらしく、スイス本社でも検討しているとのこと。

市販のものはラグ幅や厚さが合わないので、ぜひとも純正で作ってほしいところ。

とはいえ、この革ベルト、バックルもベルトもおしゃれで結構気に入っている。

 

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ムーブメントはETA7750をベースに、パワーリザーブを60時間にしたH21というムーブを採用していて、ハミルトンにしか提供されていないらしい。

さすがというか、ETAも2010年問題の時からSWATCHグループ以外へのムーブの供給を極端に抑えているので、その分グループ内へのムーブの進化は日進月歩という感じだろうか。

まあ、オーバーホールの際に部品がないということはしばらくはないだろうが、出来れば長く使いたいので、ハミルトンさん、ベルトの件と合わせてよろしくでっす。

 

時計の話をすると、メチャクチャ奥が深いので、また次回。