【連載】MacBook 12インチの運命(2)〜PowerCore 10400の開いた道

そのメールは、見慣れたAmazonからのメールだった。

いわゆる、タイムセールのお知らせというヤツだ。

Amazonでは、毎日日替わりで特選商品を限定数に限り、特別価格で販売している。

 

その中で、まるで私の心を見透かすかのように、奴は新しいモバイルバッテリーを勧めてきたのだ。

 

それがコイツだ。

「Anker PowerCore+ 20100」。

容量は、私が所有している、「Anker PowerCore+ 13400」倍近い容量のバッテリーだ。

これによって、当然大きさは大きくなる。本体の細さは幾分細くなるが、長さがおよそ倍だ。

私の普段持ち歩く「ひらくPCバッグmini」のモバイルバッテリー用ポケットには当然収まりきらない。

上半分が露出してしまう形になる。

 

但し・・・

このバッテリーには他にない機能がある。

その一つが、「USB-C」ポートの搭載だ。

USB-Cから、USB-Cへの充電が可能になるのだ。

これは私が密かにずっと待ち望んでいたことだ。

 

そして、もう一つの機能。

それは「3A充電」である。

これまで様々な高性能のモバイルバッテリーを使ってきたが、どれも「2.4A充電」が限界だった。

これは散々今まで検証してきた通りだ。

 

それが3Aになる。

ちなみに、純正のACアダプタの電源供給能力は29W。今までのバッテリーは5V2.4Aだったから、供給能力はどんなに行っても12Wが限界だ。

それがこのバッテリーだと、5V3Aで15Wと、純正アダプタの半分以上の電源供給が可能になる。

これは刮目すべき機能だ。

 

私は心躍った。

「USB-Cポート搭載」と「3A充電」。

これだけで、このアダプターは十分魅力的で、購入に至る動機になった。

 

しかも、今日だけタイムセール中。

標準価格が5,999円のところ、4,799円で購入できる。

しかも私はポイントでその分を賄えたので、支払いの必要もない。

なにも迷う必要など、もうないのだ。

 

なに?

サイズ?重さ?

もう、そんなことはどうでもよかった。

第1章 モバイルバッテリーで初めてPCを充電したときのこと

はやる気持ちを抑えながら、私は、一旦冷静になってみることにした。

衝動買いは失敗も多い。

何しろモバイルバッテリーだけで幾つも持っているのだ。

「充電耐用回数500回」とか、そこまで行く遥か手前で新しいバッテリーを購入しているから、どのバッテリーもほとんど新品だ。

 

まずは冷静な気持ちになって、今までのモバイルバッテリーでの充電がそれほど非力であったのかを再度確認してみることにした。

 

既に購入したモバイルバッテリーたち。

それが「PowerCore 10400」と「PowerCore+ 13400」である。

【比較レビュー】Anker PowerCore+13400とPowerCore10400 どちらを持ち歩く?

この二つを使って、MacBook 12インチをどの程度まで充電できるのかを試してみることにした。

下準備

なるべく条件を同じにするため、まずMacBookの画面の照度、スクリーンセーバの停止、起動するアプリケーションを同じする。

アプリケーションはChrome画面1枚、(タブはブログ画面、ブログ編集画面、Analyticsの3枚)、メールアプリ、LINE、Messangerだ。これに充電状況を確認するため、「アクティビティモニター」を常時起動状態にした。

PowerCore_Charge09

「画面解像度、輝度はデフォルト」の状態

PowerCore_Charge08

ディスプレイが消灯しないように、スリープ状態に入る設定を解除

PowerCore_Charge14

スクリーンセーバーをオフ

この状態で、まずは「PowerCore 10400」で充電を行った。

ちなみに、USB-AからUSB-Cへの変換ケーブルは、Ankerの下記のものを利用した。

PowerCore 10400での充電結果

まず、電池残量が5%になるまで、電源をつながずに作業を行う。

PowerCore_Charge15

この状態で、「PowerCore 10400」を接続する。

PowerCore_Charge10

充電完了までの時間は「14時間23分」と出た。

この時、ストップウォッチをスタート。

PowerCore_Charge04

バッテリーの充電は満タンだ。

そして、出ている電源出力はというと、

PowerCore_Charge05

5V2A程度だった。

そして、モバイルバッテリーのLEDがすべて消灯した時、

PowerCore_Charge06

3時間33分後であった。

これで充電できた容量は、

PowerCore_Charge07

6890mAhだった。10400mAhからは3,510mAh少ない値だった。

これでどれだけの充電が行えたかというと、

PowerCore_Charge11

24%残量。5%→24%なので、約19%分の充電しかできないこととなった。

ちなみに、一番右側が充電の様子を示すグラフだ。

かなりなだらかなグラフになっていることがわかるだろう。

これだと、かなりゆっくりな充電となってしまうため、若干心許なく感じてしまうところだ。

次回予告

次回は、次のモバイルバッテリー、「PowerCore+ 13400」での充電結果を示していきたい。

乞うご期待だ!